私がほとんど欠かさず観ている番組が、BS日テレの『小さな村の物語 イタリア」です。放送時間は土曜日の夕方6時〜7時と日曜日の朝10時〜11時です。観るようになり10年近くなるような気がします。たまたま観たのがきっかけで、それからは時々見るようになり、近年は殆ど毎回観ています。イタリアの村々とそこに住む普通の村人の日々の暮らしや人生を紹介する番組です。景色も素晴らしいですが、無名の普通の村人の質素ながらも明るく、前向きで、思いやりに溢れ、家族や村を愛する生き方に感銘を受け、幸せとは何かなど色々と考えさせられます。そして、演出はないので、村人の語る言葉には飾り気はなく、重みがあり、清く、心にじ〜んと響きます。私の知り合いにもこの番組のファンが多いのです。ほんの数回観たでけでは、あまりピンと来ないかも知れませんが、何度も観ているとだんだんと惹かれていく不思議な番組です。
「イタリアの普通の村人の暮らしや人生を紹介することで、日本人に暮らしや人生を見直す機会を提供してみたい」なんて、なかなか思いつかないと思います。この番組を企画された田口和博さん（2016年に他界）は天才と私は勝手に評価し、尊敬しています。この田口さん、派手な演出をしたり、有名な人や特別な出来事ばかりを扱うことに疑問を抱いておられたそうです。そして、ご本人は、この番組を旅番組でもなく、情報番組でもなく、「哲学の番組」と言っておられたそうです。さらに「人生にとって大切なものは何か、幸せとは何かを、村人から教わる番組なので、村人に対して失礼があってはならない」ことを取材の基本にされていたとのこと。
私はこの番組が大好きなので、つい熱くなり、長くなってしまいした。お許しください。この番組を多くの方々に知っていただくことが、田口さんへのお礼に繋がると考えて、今回は紹介させていただきました。
