美魔女のつぶやき

阿蘇で暮らす自称美魔女の随想

「人生100年時代」の種本を読んでみました

先日の投稿記事「人生100年時代?」で取り挙げていた写真の本が昨日届いたので、早速に読みました。

内容は目新しいものはありませんでした。それもそのはず、近年テレビや雑誌で聞いたり、見たりすることばかりでした。理由は、世界的に話題となった本でもあり、この翻訳本の最初には「日本語版への序文」という日本の読者へための著者による特別な思いが綴られており、日本の政府関係者、政治家、官僚、学者、評論家など多くの人がこの本を読んでいて、内容をテレビや雑誌等で紹介したりしたからと思われます。

序文には以下のくだりがあります。

長寿化の潮流の先頭を歩む日本は、世界に先駆けて新しい現実を突きつけられている国だ。そんな日本の経験をほかの国々も見守っている。長寿化が最も進んでいるということは、裏を返せば、対応するために残された時間が少ないということにほかならない。日本は早急に変化する必要がある。時間は刻一刻減っていく。日本の政府に求められることは多く、そのかなりの部分は早い段階で実行しなくてはならない。

引用終わり。

上の引用の最後の部分「早い段階で実行しなくてはならない」が私はとても気になっています。というのは、日本人は物事に対して「慎重に議論を重ねて進めるのを良し」とする傾向が強いように思えるからです。他国の先例を慎重に学び、分析し、それを元に日本に合うような形で、物事を進めてきた日本でしたが、長寿化では、世界の先頭を走っているわけですから、モデルがありませんし、時間的なゆとりもないですからね。

もう一つ気になるのが、日本の人口構成です。高齢者が多く、若者が少ないということです。選挙では数が多い高齢者が大事になりますが、高齢者を優先すると、これからの国づくりの点では、若い世代を軽視しがちになり、改革は遅れたり、不十分になる可能性が大きいことです。「高齢者に手厚い政策は若者の今後の人生を悲惨にしかねない」との危惧を抱いてしまいます。政治家は難しい舵取りを迫られていますが、高齢者は若者のために譲る気持ちを持つことが大事そうです。