美魔女のつぶやき

阿蘇で暮らす自称美魔女の随想

「最適」は最善にあらず

4回連続しての西成活裕(東大教授 専門は数理物理学)著『逆説の法則』からの引用です。

 

私が提案したい概念が「準最適」というものである。通常よく言われる「最適」は、ぴったりと環境に合わせて決めるために、環境がぶれたり変化したりすればそれはもはや最適ではなくなってしまうのだ。これに対して、ある程度の環境が変わってもそこそこ対応できるようにしておく方が、長い目で見ればトータルコストは少ない可能性が高くなる。

引用終わり

少子高齢化で生産人口が減り、経済が縮小傾向にあり、かつ、中国や韓国などがどんどん科学技術力を向上させてきてる中で閉塞感が漂う日本。生産性の向上や効率化、無駄の排除、革新的技術の開発の必要性などが叫ばれています。しかし、こうしたことを急ぐあまりに、つい短期的な視野に偏り、長期的な視点で考えることをおろそかにしたり、「逆説」を考慮していないことを、西成先生は危惧されているようです。