美魔女のつぶやき

阿蘇で暮らす自称美魔女の随想

人は皆英雄

英雄というと浮かぶ人はそれぞれかもしれませんが、皆有名な人ですね。無名な英雄なんて普通考えられません。しかし、私には無名な英雄があちこちにいると思っています。そして、その無名な英雄は、ある人にとっては、有名な英雄よりも、はるかにありがたい人であったり、素晴らしい人ではないかと思うのです。

例えば、極めて珍しい難病があり、世界に患者がほんの僅かしかいない場合、その治療方法をもし考えた人がいれば、その医学研究者は、ノーベル賞を受賞しなくとも、マスコミで取り上げられることがなくとも、患者さんたちにとっても、もう神様みたいな存在で英雄でしょうね。また、ある人が人生に悩み苦しんでいた時に、苦悩から救い出してくれた人がいれば、その人も、苦しんでいた人からしたら、人生の恩人であり、英雄とも言えそうですし、有名な英雄よりもはるかに、ありがたい人ですね。子どもが目を離した隙に、道に飛び出し、車に轢かれそうになった時に、それに気づき危険を顧みずに助けてくれた人がいれば、その子どもや親にとっては、その人は、これまた命の恩人であり英雄ですね。

上のような事例でなくとも、英雄はいる気がします。子ども一人前に育てたことでさえ、それは素晴らしいことであり、子どもにとっては英雄。ある人の何気ない言葉や行為によって、救われたり、元気をもらえたり、人生が良い方向に進むことがあります。それは、親や友人や先輩といった知人ではなく、たまたま電車で向かい側にいた人が発した言葉であったり、公園で見かけた人の行為であったりします。

こう考えると、人は皆誰かの英雄や恩人になる役割を担ってこの世に生まれているのかもしれませんね。違いは、有名かどうかだけ。