以下は、中野善壽著『ぜんぶ、すてれば』からの引用です。
貯金は昔からしない主義です。自分一人が生活するのに必要最低限の現金を残して、あとは寄付とアートの購入に使うだけ。蓄財したところで、僕が死んだ後の揉めごとを増やすだけです。寄付は、四十年以上前、僕が27歳の頃から始めました。最初は、東南アジアの子どもたちに教育機会を提供する団体に。当時はなけなしの給料の中から三分の一ほど出していたので、結構大きな出費でした。「お金を自分のために使う」という考えを捨てれば、他の人のために使う選択肢が広がる。僕にとっては、こっちの方が気落ちいい。
中略
人生とは楽しいものです。お金も必要ですが、もっと必要なものは、そのお金をどのような想いを込めて使うかです。
すべてに感謝し、これからも人生を楽しみ、一瞬一瞬に夢中になりながら過ごしてまいります。
引用終わり
この本の印税も全額寄付する、と本の最後に記されています。