美魔女のつぶやき

阿蘇で暮らす自称美魔女の随想

知るは易し、行うは難し?

天才や偉業を成し遂げた人たちには、奇人や変人的なところがあることはよく知られています。

長年日本では教育界を中心に「個性の尊重」が謳われ、多くの人がその必要性を感じています。ただ、個性の尊重とは言っても、良い個性なら尊重するのは簡単で、わざわざ目標にするまでもないわけですが、個性には困ったようなものもあります。そして、この困ったような個性が良い個性や優れた能力と併存しているから厄介です。もし、優れた才能や能力の持ち主が身近にいて、その人の困った部分で自分が嫌な思いをしてたり、迷惑を被っている場合は、その負の部分を寛大に見てあげたり、我慢するのは容易ではないと思います。過去の、あるいは今現在自分の身近にいない天才、鬼才、先駆者などを称賛するのは容易ですが、今、身近にそうした逸材がいても、自分がその人たちの負の部分による悪影響を受けていたら、「個性の尊重」の実行は容易ではありません。第三者の場合と関係者の場合では、大きく異なってしまいます。

飛躍し過ぎでしょうが、歴史についても、似た事が言えるかもです。よく「歴史に学ぶ」とは言いますが、過去に起きたことを第三者の立場で学ぶことは容易でも、今自分の身や身の回りで起きていることに、その歴史の知識の教訓を活かすのは、難しいように思います。