美魔女のつぶやき

阿蘇で暮らす自称美魔女の随想

増税について

私は経済学の専門家でも、税の専門家でもないですし、両方の分野の基礎知識さえありません。ただ、素人ながら、痛感しているのは、経済や税に関しては専門家でも意見が異なるとが多いということです。国の赤字に関しても、それほど気にすることはないと考える経済学者や専門家もいれば、深刻な状態にあると主張する経済学者や専門家もいますね。また、増税に関しても同じですね。

増税に関しては、国民の大半は反対だと思います。それは、多く取られれば、所得が減り、生活が苦しくなると考えているからですよね。でも、北欧の国々のように、税率が高くとも、幸福度や生活満足度が高い国々もあります。

以下は井出英策(慶応大教授 専門は財政社会学)著『幸福の増税論」からの引用です。

 

税の負担が減れば、その分、生活のたくわえ、将来へのそなえを自己負担、すなわち貯蓄でおこなわなければならなくなる。

中略

貯蓄をすれば、資産が増えることは事実である。ただし、それが将来へのそなえであり、いま使うことのできない資産である以上、税を取られるのと同じように消費は抑えられている。

中略

90歳、100歳まで生きてもいいように過剰な貯蓄をする。マクロで見ればこの分の消費抑制がおきるうえ、相続人も高齢化がすすむために、相続した貯蓄をそのままためこんでしまう。頼りあえる社会では、人びとが将来へのそなえとして銀行にあずけている資金を税というかたちで引き出し、これを医療、介護、教育といったサービスで消費する。たしかに僕たちは取られる。だが、自分が必要なときにはだれかがはらってくれる。さらには、手元にのこったお金は、貯蓄ではなく、遠慮なく消費にまわしてよい。「貯蓄ゼロでも不安ゼロ」が頼りあえる社会のめざす究極の姿である。

引用終わり

井出先生の考えとは異なる一流の経済学者や専門家も多いと思いますが、常識となっている「税率が高くなる→生活が苦しくなる」は、疑ってみてもよさそうです。現に北欧の人々はそうではないですからね。